HOME  FPとは? コラム プロフィールとFP倶楽部  講演と執筆
福井から情報発信! ウイークリーおもしろコラムは如何ですか?なんとしても1年は継続します。ご意見お寄せください。

 NPO法人 日本FP協会会員
 ファイナンシャルプランナー
             
CFP® 認定者
ご意見、ご感想はこちらまで→
NO。96 ゆうパックと宅配便の熾烈な戦い  (2003.9.1)
 
 その巨大な組織や資金量から巨象として恐れられているのが「新・郵政公社」です。
 全国に約2万4千の郵便局、約17万のポストという巨大なネットワークを持ちます。郵便貯金の資金量は約240兆円で、みずほ・三井住友・三菱東京・UFJの4大銀行グループの預金量を凌駕します。また、簡易保険の総資産高は120兆円であり大手生保の日本生命・第一生命・住友生命・明治生命の4社合計に匹敵するのです。
 
 しかし、巨象とはいえ当然ですがアキレス腱はあるのです。その一つは昨年225億円の赤字を出し、本年黒字化が至上命題の「手紙・ハガキ・小包などの郵便事業」なのです。手紙やハガキなどの通常郵便物は民間の参入が始まったとはいえ未だ独占事業といえますが、インターネットや携帯電話でのメールが日常生活にすっかり入り込んだ今日、若者層を中心に手紙やハガキ離れは深刻、利用者は減りつづけているのです。
 
 もっと深刻なのは、かって独占を欲しいままにしていた冊子小包を含める宅配・小包の分野です。今やそのシェアーは6%弱にまで落ち込んでおり、これを3年後には10%にまで引き上げる目標を掲げているのです。ちなみに宅配便だけの取扱い実績を見てもヤマト運輸の9億5千万個、佐川急便の8億2千万個に比べて、日本郵政公社は4億1千万個と大きく水を開けられているのです。
 追いつけ追い越せを合言葉に、4月以降毎月のように新商品・サービスが投入され始めました。翌日配達エリアの拡大、夜9時まで配達時間の延長,冊子小包などの値下げなどなど。また、取扱い重量を30キログラムまで引き上げて使用済みパソコンの回収業務やゴルフバックの取扱ができるようになりました。
 そして満を持して投入した新兵器は「EXPACK500(詰め放題小包)」です。大都市での試験投入の結果好評でいよいよ全国展開が始まります。A4サイズより少し大きめの専用パックを500円で購入、書類やCDなどを詰め放題、切手を貼らずにそのままポストへ投函、その手軽さとお値打ちにびっくりです。
 しかし、敵もさるもの、ヤマト運輸は新サービス「くろねこメール便」をスタートさせました。DMやカタログ頒布の多い企業などを対象に、A4サイズの書類なら折らずにそのまま送れて50グラムまで80円と安値攻勢です。
 それに対して、DMは民間が取り扱えない「信書」であると公社は主張し新たな「信書論争」が始まっています。
 「眠れる巨象」が目を覚まし,民間とサービス競争や価格競争はますます熾烈になって行きます。「郵政公社民営化論」も自民党総裁選に向けてまたぞろ頭をもたげだしました。  どうであれ、私たち生活者にとって「より良いサービス・よりお値打ちな価格」は大歓迎ですね。


コラム目次へ戻る