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NO。73 本人確認法  (2003.3.24)
 本年1月6日の「本人確認法」の施行以来、銀行や郵便局や証券会社や保険会社の窓口で身分証明書の提示を求められた方も多いのではないでしょうか。

 「本人確認法」は正式には「金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律」といい、金融機関で新規に口座を開設したり、200万円以上の大口現金取引(これまでは3000万円以上でした。)をする際には、本人かどうかの確認を厳格に行い、その記録や取引内容を管理・保存する義務を定めているのです。
 
 
その背景には平成13年9月の米国同時多発テロ事件があります。この事件でウサマ・ビンラディンやタリバンの資金が一部、日本国内にも流れ込んでいたことが発覚しました。そうした背景の中、わが国も「テロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約」に署名しましたが、同条約は麻薬取引などの犯罪で得た「汚れた資金」を正当な取引で得た「きれいな資金」に見せかけるマネーローダリング(資金洗浄)やテロリズムへの資金提供を防ぐことを目的としており、金融機関による顧客の本人確認等の措置が盛り込まれているのです。
 
これまでは、預金者が口座を開く際の本人確認は金融機関などの自主的なルールに任されており法的な拘束力はなく、架空口座(仮名や借名)が多数開設されているのが実態であり、識者によれば金融機関で架空口座などによる資産隠しは約120兆円弱で、1400兆円あるといわれる個人金融資産の約8.5%にものぼるとまで推測されているのです。
 
 「本人確認」のためには、金融機関に対して本人と確認できる身分証の提示が義務づけられ、個人の場合は運転免許証やパスポートや健康保健証など、法人の場合は登記簿謄本・抄本や印鑑証明書などの提示が必要になります。そして、金融機関や担当者、そして顧客に虚偽や怠慢などの不正行為があった場合に懲役や罰金刑が定められていますが、これまでの取引で本人確認が済んでいる場合には必要はありません。しかし、疑義が生じる場合には再確認が行なわれる場合もあるのです。
 
 
金融機関各社や業界は信用にかかわるだけに対応におおわらわです。
しかし、現金自動預払機(ATM)やインターネットバンクやインターネットでの金融取引などのように、フェイス・ツー・フェイスでない取引が多様化している中では、どこまで本人確認が徹底できるか、課題も残っているようです。

 



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