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NO。69 ETF騒動  (2003.2.24)
 去る2月7日の閣僚懇談会で竹中平蔵経済財政・金融相は閣僚にETFの購入を推奨、さらにその後の記者会見で「ETFは絶対儲かる」と発言、この発言を巡って「ETF騒動」が勃発しています。
 その後の衆院予算委員会で「これは市場操作かある意味の風説の流付にあたり、ある意味で犯罪だ」と厳しく追求され、「誤解を招く発言で不適切、深く反省しています」と陳謝で平身低頭の竹中大臣でした。

 上場株式投資信託・ETFは、日経平均株価225や東証株価指数、また電気機器・輸送用機器・銀行業の株価指数に連動して値動きするように組み立てられた投資信託です。現在18本が東証と大証に上場されており、株式と同じような商品特性を持ち、証券会社などを通して取引時間中はいつでも売買されており、売買のしくみや課税関係は株式の場合とほぼ同じです。
 
 銘柄選びはプロでも難しいもので、一般投資家にとっては
「銘柄選びの煩わしさから解放される」、「値動きは株価指数の動きに連動し分りやすい」、「株式市場をそのまま売買できる」、「日本経済の将来性を買う」、などの理由でその人気はじわじわと上昇しています。日経平均株価が8700円前後を迷走していますが、中期的な展望で12000円位は狙えるとすると、ETFもそれに連動して約4割弱の値上がりとなるのです。
 しかし、
「絶対儲かる」と発言がありましたが決してそうではありません。常に元本割れの危険があるのです。例えば、ETFの取引が始まった2001年8月にETFを購入した投資家は、最近までに日経平均株価は約10710円から8700円と約2000円下がり、ETFはそれに連動して約19%元本を割り込んでいることになるのです。
 
 もし証券会社などが「絶対儲かる」と断定して顧客に販売をすることは金融商品販売法で禁止されており、それを信じて購入し損失が生じた場合、損害賠償請求ができるくらいの犯罪なのです。金融業界を監督する立場の竹中氏の発言は実にお粗末の一言につきるのです。
 
 株式市場の低迷は銀行や生命保険会社などが保有する株式の含み損につながり、金融機関の不良債権問題と共に、金融機関の3月危機説を増幅させているのです。まして、アメリカによるイラク攻撃のタイムリミットが迫る中、神経質な動きをする株式市場を何が何でもてこ入れしたいという焦りがあるようです。

 竹中発言は、
「3月危機は絶対起こしません」という小泉首相の大見得に応えた単なるフライイングなのでしょうか。それとも株式市場の今後を占う時、単なる失言と捉えずに、このシグナルを読み解く必要があるのでしょうか?
 



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