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NO。64 1万円個人向け国債  (2003.1.20)

「国債って、いいかも」藤原紀香さん がCMで語りかけた財務省の粋な国債キャンペーン。先の国債の格付け引下げによるイメージダウンを振り払い、そして来年2月をメドに販売開始される「個人向け一万円国債」の事前キャンペーンの意味も込められていたのでしょうか
 
「知らなかったな、国債がこんなに身近なんて」竹下景子さんが語りかけた昨年末の国債キャンペーンはマル優適用をメリットとしてPRしていただけに、その後マル優制度の段階廃止が決定され、知らぬ間にお茶の間から退場というなんともバツの悪い結果で終わりました。

 我が国の国債の保有者を見ると日銀と公的機関で約43%、銀行や生・損保等といった機関投資家が約50%保有し、個人はたったの2.3%しか保有していませんその国債の格付が海外格付機関により二段階格下げされ、先進国中最下位となりチリ、ハンガリー、チェコ、ボツワナより下位となりました。もし、機関投資家が国債に不安を感じ一斉に売却に走ったら国際は暴落、それは金利の上昇につながり、最悪の場合ハイパーインフレと負の連鎖の不安が常に懸念されているのです。 国債の新規発行枠は30兆円に押さえ込まれていますが、大量償還の時期を迎えており、借換えのために年間130兆円に近い発行がこれから続きその安定的な消化に国もやっきになり、1400兆円という個人の金融資産に目をつけ安定した保有者として「国債市場へどうぞ」とさまざまな政策誘導が始められているのです。

個人向け国債と従来の国債とを比較してみましょう .

  

  個人向け国債

    従来の国債

販売対象

個人のみ

機関投資家や個人

買い入れ単位

1万円

5万円

金利

変動金利(半年ごと)

固定金利

中途売却

国が簿価で買取り

金融機関で時価で売却

   〃

一定期間売却不可

いつでも売却可

期間

10年

2.5.10.20年

利子課税

非課税で検討

20%・源泉徴収

  金利は市中金利に連動して変わる点や、中途売却の場合は国が簿価で買い取ってくれる点、そして利子課税の免除などの優遇策が講じられて魅力はあるといえるでしょう。しかし満期10年間は長く、途中売却した場合は簿価での売却だけに売却益の可能性はなく手数料などの売却コストは必要、また超低金利が今後も長く続くなら決して有利とは必ずしもいえないなどの留意点があります。

 気は長く、10年間忘れる位の気持ちで持ち続けてくださいよということでしょうか。
ペイオフの全面解禁を来年4月に控え、今一時的に普通預金にシフトされている資金の受け皿を狙い、タイミングよく来年2月からの販売開始です。とはいえペイオフ完全凍結解禁も迷走中、普通預金の実質保護もありえる現状です。さてさて”腐っても国債”というけれど、金融資産の80%近くを保有している50歳以上の世代、そして若い世代がどう反応するのでしょうか。

「そうは問屋が卸すのでしょうか?」



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