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NO。52 迷走!新証券税制  (2002.10.28)
●コラムバックナンバー NO.43 ・ NO.44 を参照して下さい。

 平成14年10月11日、財務省は平成15年1月1日からスタートする1新証券税制の運用見直し案をまとめ、政府税制調査会基本問題小委員会で承認されました。運用見直しは@「特定口座」の改善とA「証券税制の簡素化」の2本柱からなり、法改正が必要なものは平成15年度の税制改正で、政省令で行えるものは平成14年中に改正などの2段階対応が決りました。特に投資家から評判も悪く、いくつかの問題点や思わぬ落とし穴、「例えばバブル期に高値で取得した株式等はみなし取得費の方が実際の取得価格より低くなってしまい譲渡する際には思わぬ譲渡益が生じたと見なされ不利になってしまう」等が見つかった「特定口座制度」については大幅に見直しされます。

新証券税制の目玉として導入が図られた特定口座制度ですが制度そのものが判りづらく、またその利用が有利か不利かは個々のケースで変わる等複雑で、投資家から「判断をするにはもう少し余裕が欲しい」との声が多くありました。
 @「特定口座」の主な改善案は次の通りです。
@「保有する株式等の特定口座への移管期限の1年延長」        
A「特定口座に移管する株式の選択手続きの簡素化」   
B「特定口座にある株式等に実際の取得費の利用可能」  
C「証券会社の源泉徴収による税金納付を年1回に、個人投資家は還付申告不要に」
 そして「平成13年10月1日の基準日をまたいで同じ銘柄を取得して、平成14年以降に一括して譲渡した場合の取得費の計算」や「源泉徴収ありの特定口座を選択した場合の住民税の配偶者控除との関連」等も見直しポイントになっています。

新証券税制は@そのものの枠組みの基本的見直し、A投資家の株離れを喰いとめたいと期限を区切ったミミッチィ優遇策、Bしゃしゃり出た塩爺の発案による緊急投資優遇策、Cそして申告不要や簡易な申告を可能にする「特定口座制度」導入と、碁盤の目のように縦横入り組んだまことに複雑怪奇な専門家も頭を捻る内容になっていたのです。

 しかし、これぞ千載一遇のチャンスと証券業界。
繰り広げられる新証券税制のセミナー。9月2日から始まった特別口座開設予約を巡る一大キャンペーン。天下の塩爺の株価下支えの意気込みもなんのその、「タンス株券を源泉分離課税の選択ができる今が売却のチャンスです」よとあたかも株式の売却を薦める大々的PRをする証券会社も現れる始末。特定口座で顧客を囲い込もう、クロス取引の強引ほどの推奨やタンス株券のあぶり出しであたかも手数料稼ぎの営業作戦を大展開。
 改正が決り、煽り過ぎた証券業界は顧客からのクレームを受けて行き過ぎを反省して頭を抱えて込んでいるとか。

 大切なご自分の虎の子資産、しっかりと制度の方向を見極め、自分のケースに合ったベストな策をご自身で学び知恵を身につけることが大切という基本を教えてくれたのではないでしょうか。
 まさしく自己責任の時代なのですね。



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