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NO。38 企業年金制度  (2002.7.22)
 
 企業年金制度が今大きく動き出しています。

 本年4月以降、公的年金を補完する性格の企業年金で代表的な厚生年金基金の代行部分の返上が可能になり、既に日立製作所やトヨタ自動車、セゾングループなど約60社にのぼる企業の代行返上が認められました。今後も続々と返上申請は続き、全国約1700の厚生年金基金の3分の1は返上するのではとさえ言われています。

 厚生年金基金は国に納める保険料(サラリーマンの場合は月収の17.35%)のうち約3%を国に代わって積み立て、年5.5%の予定利回りを目標に運用し、さらにプラスアルファーの基金独自の上乗せ給付を行う仕組みになっています。しかし超低金利、株価低迷により基金の運用は至難であり、企業は運用不足の穴埋めに追われているのが現状です。基金が代行返上したものは国が引き継ぎますので加入者が受取る年金額には影響は出ませんが、今度は国に運用の責任が生まれ、年金財政悪化の問題が生じ始めているのです。

 こうした厚生年金基金の代行返上後の受け皿として、4月から施行された企業型と規約型の2つの新しい確定給付型企業年金制度は未だ設立はゼロの状況。また、現時点での代行返上による年金資産額は暫定的なもので、来秋までに明確なルールが作られるといいます。

 また、中小零細企業の導入が多い企業年金のもう一つの代表的な税制適格年金も廃止する企業が増えてきています。積立金の運用利回りが低下し企業の穴埋め負担部分は増えつづける一方、厳しい環境下月々の掛け金の負担すら重荷となってきている上に制度そのものは10年間以内に廃止されることが決まっているのです。

 昨年10月に企業型が、本年1月には個人型がスタートした確定拠出年金はトヨタや日立製作所、日商岩井等の大企業が導入を決めるとともに、中小企業や個人の導入機運も高まりつつあり、個人型は1300人前後そして企業型は100社を超える程度の導入と少しずつ明るさが見え始めてきています


 企業にとっては、現行の企業年金から最終的にどの形の企業年金制度や中小企業退職金共済制度に移行していくのか、確定拠出年金制度や混合型年金をどう組み合わせていくのかは待ったなしの決断が迫られているといっても過言ではありません。
企業年金制度は今後どう動いていくのでしょう


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