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NO。37 個人向け1万円国債  (2002.7.15)
 
 「国債って、いいかも」 藤原紀香さん がCMで語りかける財務省の粋な国債キャンペーンがスタートした。ボーナスシーズンをにらみ、またこのたびの国債格下のイメージダウンを振り払い、そしていよいよ来年1月から販売開始される 「個人向け国債」事前キャンペーンも込められているのであろう

 
「知らなかったな、国債がこんなに身近なんて」 竹下景子さんが語りかけた昨年末の国債キャンペーンはマル優適用を国債のメリットとしてPRしていただけに、その後の制度の段階廃止の決定で知らぬ間にお茶の間から退場というなんともバツの悪い結果で終わりました。

  我が国の国債の保有者を見ると日銀と公的機関で約43%、銀行や生・損保等機関投資家が約50%保有し、個人はたったの2.3%しか保有していないのです。まして海外格付機関による格付は二段階格下げで先進国中最下位。チリ、ハンガリー、チェコ、ボツワナより下位となりました。この機関投資家が国債に不安を感じたら一斉に売却に走り暴落、金利の上昇、最悪ハイパーインフレと負の連鎖の不安が常に懸念されているのです。
 国債の新規発行枠は30兆円に押さえ込まれていますが、大量償還の時期を迎え、借換えのために年間120兆円に近い発行がこれから続いて、その安定的な消化に国もやっきになっているのが実情であり、1400兆円という個人の金融資産に目をつけ国債市場への誘導をはじめているのです。

  個人向け国債と従来の国債とを比較してみましょう ↓

     個人向け国債     従来の国債
販売対象 個人のみ 機関投資家や個人
買い入れ単位 1万円 5万円
金利 変動金利(半年ごと) 固定金利
中途売却 国が簿価で買取り 金融機関で時価で売却
   〃 一定期間売却不可 いつでも売却可
期間 10年 2.5.10.20年
 
 金利は市中金利に連動して変わる点や、中途売却の場合は国が簿価で買い取ってくれる点、そして利子課税の免除などの優遇策が講じられればさらに魅力はあるといえるでしょう。しかし10年間は長く、途中売却した場合は簿価での売却だけに売却益の可能性はなく手数料などの売却コストは必要、また超低金利が今後も長く続くなら有利とは必ずしもいえないなどの留意点があります。

 気は長く、10年間忘れる頃までお持ち続けてくださいよ、ということでしょうか。ペイオフの全面解禁を来年4月に控え、今一時的に普通預金にシフトされている資金の受け皿としてタイミングよく来年1月からの販売開始です。
 ”腐っても国債”というけれど、金融資産の80%近くを保有している50歳以上の世代がどう反応するか、「そうは問屋が卸すのでしょうか?」


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