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NO。36 銀行の窓口販売  (2002.7. 8)
  
 大手銀行店舗で株式の窓口販売がいよいよ動き出します。
これまでの共同店舗方式の規制が緩和されて、銀行店内に系列証券会社のカウンターの設置が可能となり、
株式の窓口販売全面解禁に向けての布石が打たれました。

 1996年、橋本政権下に
日本版金融ビッグバーン構想が提唱されて以来、金融大改革が進展、規制緩和の一環として、1998年12月の投資信託に続いて2001年4月には住宅ローン関連の長期火災保険や海外旅行傷害保険の窓口販売が解禁されこの10月からはいよいよ個人年金保険、財形保険、積立傷害保険の販売が解禁されます

銀行などにとっては銀行、証券、生保、損保の4業態の商品がラインアップされて預金者の利便性の向上とペイオフ解禁後の厳しい経営環境下で保険商品の比較的高い手数料収入が確保でき、収益力強化につながります。他の業界との顧客獲得競争はますます熾烈さが増して行くものと思われます。

 
こうした窓口販売の規制緩和の背景には、銀行などを預金、株式、投資信託、保険商品を扱う総合金融機関に変身させよう、預貯金へ偏っている1400兆円といわれる国民の金融資産を証券市場に誘導し、市場を通して企業に資金を供給する直接市場を育成しようという金融政策の転換があるのです。

 しかし、金融の規制緩和によりさまざまな金融商品が販売されるようになって、金融商品販売のトラブルは増加の一途をたどっています。国民生活センターの調査によれば、金融商品の販売方法を巡っての苦情や問い合わせは増え、2000年度・2001年度には1万件を超えたといわれます。充分な説明を受けなかった、解約を申し出たが適切な対応をしてくれなかったなどとお年寄りからの苦情が多いようです。あらためて説明義務や適合性の原則遵守が強く求められるところです。

 銀行なども、この10月から取り扱いを始める変額年金保険については「元本割れのリスクがある」ことをどう利用者に理解し、納得して契約をしてもらうか頭を悩ませているといいます。銀行の取り扱う商品は元本保証という今までの信頼性の上に立つ先入観があるがゆえに、もし元本割れを生じた場合に苦情が窓口に殺到するのではと不安を感じているのです。

 銀行などでは、過去に安全性が高いと推奨した一部のMMFや短期公社債投信に突如元本割れが生じ安全性神話が崩れた際、よもやの元本割れだけにリスクについての充分な説明が少々おざなりになったとして、購入された全ての顧客に謝罪と説明に回ったこともあったようです。

 さまざまな金融商品がさまざまな金融機関で自由に販売されているだけに「リスクは自己責任ですよ」と冷たく突き放すのではなく、また販売する側も購入する側もしっかり理解し推奨する・選択するというそれぞれの責任をしっかりわきまえるという当たり前のことが大切な時代になったのではないでしょうか。


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