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NO。35 金庫株の解禁  (2002.7. 1)
 
 平成13年度、商法は3回改正されました。
商法ビッグバーンの幕開けと呼ばれます。ハイライトは「自社株式取得の自由化」 いわゆる「金庫株の解禁」。

 これまで自社株式の取得は、会社の利益を害する恐れがある、株主平等の利益に反する、インサイダー取引の恐れがある等々の理由により原則的に禁止され、「ストックオプション制度導入、反対株主や端株の買取請求等、株式の消却など」の例外的な場合の取得しか認められていませんでした。しかし、「株主価値の上昇、資本効率を上げる、株式需給の改善を図る、企業の組織再編を機動的に実現するなど」の必要性に迫られている産業界の強い要望を背景にした改正であります。

 「企業は発行している自社株式を特定の目的を定めずに取得でき、取得後も保有し続けることができる。
すなわち自社株式の取得・保有・処分が自由化され、これまでの規制が解禁されたのです。」
 取得した自社株式を金庫の中にしまい込み、いつまでも保有し続けることができるという意味で金庫株の解禁と呼ばれるのです。

 日経新聞の調査によると、自社株式を市場から取得すると表明する上場企業が増えており、4〜5月に発表された企業の取得枠設定は71億株となり前年比の3倍、金庫株活用の裾野は静かに広がリはじめています。ただ自社株の取得は株主総会の決議事項であるので、とりあえず枠を設定しておき、実際の取得はこれから判断との企業が多いようです。

 ところが、
未公開会社の自社株取得も自由化されたことにより、中小企業の事業承継・相続対策として金庫株制度は役に立つのではと注目を浴びはじめています。自社株のように現金化できない資産を多く保有している中小企業経営者にとって後継者へのスムーズな事業承継や、後継者の相続納税資金の確保は頭を悩ませる課題であります。

 
もし相続が発生した場合には、、、
@ 後継者が自社株を取得、その一部を会社に売却し相続税の納税資金を確保する。
A 後継者以外が自社株を取得した場合、会社が取得し将来の経営権争いを予防する。
B 後継者が自社株をとりあえず全て相続し、その一部を会社に売却し、その代金を代償分割財産として他の相続人に渡す。
 などの活用策が考えられます。

 しかし、会社はキャッシュアウトにつながり財務面で不安定になる、後継者にとっては、自社株式は議決権がないため売却すると会社への支配権が不安定化するなどのマイナス面があることをお忘れないように。


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