NO。349 「もう一つのノーベル賞*イグ・ノーベル賞」 20.10.13
  もう一つのノーベル賞、「イグノーベル賞 」を知っていますか。
 ノーベル賞のバロディ的な賞で裏ノーベル賞とも呼ばれ。、1991年に創設されました。イグノーベルの名は、「ノーベル賞」に反語的な意味合いの接頭辞を加えたもじりであると共に、「卑劣な、あさましい」を意味し、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞なのです。
 

 同賞を企画運営するのは、サイエンス・ユーモア雑誌『風変わりな研究の年報』と、その編集者であるマーク・エイブラハムズで、 共同スポンサーは、ハーバード・コンピューター協会、ハーバード・ラドクリフSF協会などです。 授賞式は毎年10月、ハーバード大学でおこなわれており、「本物の」ノーベル賞受賞者らも出席する、もう一つの権威ある賞なのです。

 
去る10月2日、「2008年 第18回イグノーベル賞 」の授賞式が米ボストンで開催されました。今年の化学賞は、「コカ・コーラの避妊効果」について研究し、「避妊効果がある」との結論を出した、米ボストン大学医学部のデボラ・アンダーソン教授と「避妊効果がない」とした台湾研究グループの2チームに贈られました。
 生物化学賞には、「イヌに寄生するノミは、ネコに寄生する個体よりも、より高く飛ぶことができる」ことを発見した、フランス国立ツールーズ獣医大学の研究グループ3氏に授与されました。
 医学賞は「高価な偽薬(プラセボ)は安価な偽薬よりも効果が高い」ことを確認した研究に、平和賞は「植物にも人間と同様に尊厳がある」と法的に定めたスイス連邦倫理委員会とスイス国民に授与されました。

 
 
わが国からも受賞者が選ばれています。「脳を持たない単細胞生物の真正粘菌が、迷路の最短経路を見つける」事を発見した、中垣北海道大学准教授、小林広島大学教授、石黒東北大学教授ら6人に授与されました。
 
これまで、わが国からも多くの受賞者が出ています。ここ5年くらいの受賞者は次の方々です。
 ●2003年 「化学賞」:「ハトに嫌われた銅像の科学的考察」:廣瀬幸雄(金沢大学教授)
金沢市の兼六園のある日本武尊(やまとたけるのみこと)の銅像にハトが寄り付かないことをヒントに、カラスよけの合金を開発。
 ●2004年 「平和賞」::井上大佑 (会社経営者、大阪府):「カラオケを発明し、人々に互いに寛容になる新しい手段を提供した業績」
 ●2005年 「生物学賞」早坂洋司(オーストラリアワイン研究所):131種類の蛙がストレスを感じているときに出す特有のにおいを全部嗅ぎ分けてカタログ化した、骨の折れる研究『においを発するカエルの分泌物の機能と系統発生的意義についての調査
 ●2005年 「栄養学賞」中松義郎(ドクター中松):34年間、自分の食事を撮影し、食べた物がの働きや体調に与える影響を分析  
 ●2007年 「化学賞」山本麻由(国立国際医療センター研究所研究員)ウシの排泄物からバニラの香り成分「バニリン」を抽出した研究  

 とびっきり愉快で笑えますね。しかし、考えさせられますね。
 2つのノーベル賞、あなたはどっち派ですか?