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NO。34 2010年問題  (2002.6.24)
 
 「2010年問題」。こんな言葉が今産業界で静かに囁かれ始めています。
日産自動車のカルロス・ゴーンさんが社内で「2010年問題」を提起したとの報道が発端です。

  <あの、世界が一つになり固唾をのんで見守ったコンピューター2000年問題(Y2K問題)を思い出します。最悪の事態まで想定され核弾頭を搭載したミサイルが誤発射されるのでは、等は今となっては笑い話となりました。コンピューターの誤作動やシステム障害は少なからず起きましたが、みずほフィナンシャルグループの今回のシステム障害に比べれば些細なものでした。>

 2010年をピークとして、その前後数年間に戦後ベビーブームのなかで生まれた、いわゆる「団塊の世代」が60歳の定年を迎え労働市場から退場していきます。戦後第1次ベビーブームのピークは1949年、その年の出生数は約270万人。それに対し昨年の出生数は約120万人、そして2050年は60万人に半減すると推計されており、止まらぬ少子化はいよいよ総人口減少や、労働人口減少をもたらし始めます。今は不況のなか余剰人員に対するリストラ旋風が吹き荒れていますが景気回復と共に2010年頃からの構造的な労働力不足が懸念され始めています。

 また、これから2010年頃に向けて定年を迎える退職者に対して支払われる退職金は総計150兆円とも言われ、多くの企業で一部しか積み立てられていない現状を考えると、払いたいけど払えないという「退職金倒産」の続出までが予想されるのです。反面この150兆円退職金市場は産業界にとって魅力あるマーケットとしてさまざまな獲得作戦が静かに始まっているのです。
 

 
2010年問題は、超少子高齢社会そして人口減少時代を迎える我が国が抱える象徴的な課題でもあります。長期的には抜本的な少子化対策、中期的には高齢者の活用と男女共生社会の早期実現、そして正式移民受け入れ等々に官民挙げて早急に取組むことが望まれているのではないでしょうか。

 
「2010年問題」はコンピューター2000年問題と違い、我が国だけの特殊な問題です。ひょっとしたら我が国の将来を占う一里塚かもしれません。さてさて〜結末はいかに、真剣に考え、見守ろうではありませんか。


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