NO。328 ガソリン暫定税率とスタンド混乱 20.4.24
  4月1日に、「道路特定財源」の暫定税率が失効し、全国のガソリンスタンドで小売価格を大幅値下げする動きが広がりました。暫定税率はこれまでも5年おきに期限切れは訪れていましたが、政府がその都度税率延長の改正法案を出し、成立してきたために税率が下がることはありませんでした。今回は、衆参両院で与党が逆転した「ねじれ国会」の中、民主党が政府提案をはねつけたため、暫定税率が切れることになり、ガソリン価格が値下がりする結果となったのです。
 しかし、暫定税率維持の租税特別措置法改正案が29日から再可決可能になり、もし、再可決されれば税率はまた上がり、一旦下がったガソリン価格だが、結局は再値上げとなります。。
 「特定財源」とは特定の分野に使い道が限られる税金のことであり、道路に使われる税金が「道路特定財源」で、自動車の取得、保有、利用(走行)の各段階で課税されています。
 
「揮発油税と地方道路税(通称ガソリン税)」の他に、自動車取得税、自動車重量税のほか、主にディーゼルエンジンに使う軽油にかかる軽油引取税、タクシーなどが使うLPG(液化石油ガス)にかかる石油ガス税などがあります。例えば車を1台購入すると、まず自動車取得税がかかり、ガソリンを給油するごとに「揮発油税と地方道路税(通称ガソリン税)」がかかり、車検ごとに自動車重量税がかかっているのです。車一台維持するのに、こんなに多くの税金がかかっており、これらの税金は国や地方自治体が徴収し、いずれも国道や都道府県道などの建設・整備に使うことが法律で定められているのです。
 道路特定財源の仕組みは昭和28年に田中角栄議員らの議員立法により作られたことで知られています。。

 
暫定税率とは、「上乗せ分」のことです。
 
暫定税率が期限切れになる3月末まではガソリンを給油する際に、「通称ガソリン税」で1リットルあたり53.8円が課税されていました。「通称ガソリン税」の税率は本来、法律で1リットルあたり原則28・7円と定められており、53.8円と28.7円の差額の25.1円(軽油は17.1円)こそが、今回期限が切れた暫定税率であり、つまり、本来の税額に上乗せしている税金部分を指すのです。

  もし、5月1日からガソリン税の暫定税率が復活しても、上乗せ分(1リットルあたり25・1円)をすぐに値上げしないスタンドもあり店頭価格はバラバラになる見通しといわれます。

 ガソリン税は製油所から出荷する際に課税される「蔵出し税」のため、タンクには安いガソリンが残り、「安い在庫がある間は大幅値上げを見送る」というスタンドも多いでしょう。

 一方、5月1日から、消費税と原油高による卸価格上昇分を加え、1リットルあたり30円超の大幅値上げをすると宣言するスタンドもあります。

 石油元売りとスタンドの業界団体は、3月末時点で在庫になった高い税率のガソリンを安く売ったため、業界は500億円弱の損害を被ったと試算し、暫定税率上乗せ分を払い戻す「戻し税」の実施を政府に求めています。 しかし、「戻し税」実施には法改正などが必要で、在庫量も正確に確認できない恐れがあるため、政府は実施しない見通しです。

 スタンドごとに価格がバラバラになりそうなガソリンとは別に、ディーゼル車の燃料にかかる軽油引取税は販売段階で課税されるため、軽油の店頭価格は1日午前0時から、ただちに引き上げられる見通しとのことです。
 
駆け込みでガソリンの一時的な品切れ現象も予測されます。
 ゴールデンウイーク本番、ガソリンをいつ満杯にするか、悩ましいことですね。庶民感情では、このまま下がっていてくれればベターですが。