NO。308 求人の年齢制限禁止 19.10.1

 企業が労働者を募集・採用する際に年齢制限を設けることを原則禁止する改正雇用対策法が10月1日に施行されました。
 
改正雇用対策法(抄) 第10条
 (募集及び採用における年齢にかかわりない均等な機会の確保)

 事業主は、労働者がその有する能力を有効に発揮するために必要であるときとして厚生労働省令で定めるときは、労働者の募集及び採用について、厚生労働省令で定めるところにより、その年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。


 これまでは、平成13年の改正で、募集及び採用に係る求人年齢を緩和する取組が行われ、年齢制限をなくすことは、これまで企業の努力義務だったのです。しかし、依然として年齢制限を行う求人が相当数あり、高齢者や年長フリーターや子育てを終えた女性など、一部の労働者の応募の機会が閉ざされている状況にありました。厚生労働省の調査によると、07年4月のハローワークでの求人数のうち、「年齢不問」は50・8%と半数を超えますが、実際には、企業が書類選考や面接の段階で年齢を理由に不採用とする事例も多く、「暗黙の年齢制限」が横行していました。
 

 このため、このような状況を改善し、年齢にかかわりなく働ける社会が実現できるよう、10月1日より募集及び採用における
年齢制限が禁止され、ハローワークでの求人だけでなく、民間の職業紹介や求人広告でも、「年齢の壁」が取り除かれることになりました。改正法では、法的義務として「年齢にかかわりなく、均等な機会を与えなければならない」と明記され、違反した場合、罰則はないものの、ハローワークが指導、勧告して是正を求めることとなりました。
 これにより、求人の際に年齢を明示することが、ごく一部の例外を除いて禁止されることになった。「35歳未満」「50歳未満」といった、今までごく普通に行われてきた求人の年齢制限が、これからはできなくなりました。ただし、合理的な理由がある場合だけ例外的に年齢制限が認められるます。具体的には、定年が60歳である企業が「60歳未満」と明記したり、演劇の子役として「10歳以下」に限定して募集したりする事例に限られます。
 既に年齢差別禁止法のある米国では、面接の際に、年齢を尋ねることさえ禁止されており雇用差別を避けるために、人種、性別、年齢という基準ではなく、能力を基準にして採用が決定されます。能力は、具体的には経験年数、過去の仕事上の業績、専門知識、技能等で測られます。年齢ではなく、仕事をする能力で選ばなければならないという社会が実現しています。
 日本でこれが実施に移されると、求人の現場では当初、大きな混乱が起きることが予測されます。求人側からすれば、若い人だけがほしいのに、採るつもりのない中高年の応募者にも対応しなければならない。逆に求職側からすると、採る気のない相手に対して、無駄な時間を過ごすことになる可能性も生じます。

 これから、公務員の受験資格の年齢制限は撤廃されるのでしょうか。