NO。294 消えた年金の闇D 19.6.25
  消えた年金記録が5000万件もあるとのこと、「国民の2人に1人?」とビックリ仰天です。
 なぜ年金記録は消えてしまったのでしょうか。

  
毎日、新聞報道から目が話せません。底なし沼の「消えた年金の闇です。」
  
 「宙に浮いた年金騒動を引き起こした社会保険庁のデタラメ情報処理システムに、1967年度から年金保険料など総額1兆4千億円もの巨費が投入されていた。さらに、これらシステム運用管理を委託する4社に社保庁や旧厚生省のOB15人が天下りしていた。14日、参議院厚生労働委員会の審議で明らかになった(日刊ゲンダイ6.18)
 「巨額の年金資金を投入しながら経営難のため閉鎖された大型保養施設「グリーンピア南紀」(那智勝浦町、太地町)の跡地利用問題で、超党派の国会議員らでつくる「公共事業チェック議員の会」のメンバーらが13日、現地を視察。「(利用計画は)仕切り直しが必要では」などと指摘した。
 リゾート開発をするとした中国企業と賃貸借契約を結んだまま放置されている跡地の実態把握のため、両町職員らの案内でホテル棟など各種施設を視察した。(毎日新聞6月14日)」

 「この会社を紹介したのは中国通で知られ、地元選出の二階俊博・元経済産業大臣だったのです。当時グリーンピア南紀には、私立大学や福祉法人など20数団体から利用の打診がありましたが、公募も行われないまま香港BOAOに決まったのです。」との報道もありま
す。

 
グリーンピアとは、勤労者・青少年の健康増進と増大する余暇の有効利用を目的として、年金福祉事業団が全国的に設置した保養施設であり、その構想は1972年高度経済成長の真っ只中に生まれました。しかし、赤字の積み重ね、国民の厳しい批判で施設業務からの撤退が決まり、地元自治体などへの譲渡が進められてきました。その結果、グリンピア13施設全ての売却が決まりましたが、驚くなかれ全施設の売却価格は48億2千万円で、建設価格1953億円の2.5%に止まりました。
 高知空港から車で3時間、グリーンピア土佐横浪。このグリーンピア、実は宿泊施設が須崎市に、プールなどが土佐市にある全く離れた2つの施設なのでうあが、経営もうまくいかず、土佐市の施設は99年に閉鎖。27億円がつぎ込まれた施設は、地元の学校法人に5億円で売却されましたが、差額は無駄に消えた。3億円近い累積赤字も、県と土佐市が税金で穴埋めしています。
 一方、須崎市の施設。運営を任された市は、現在民間会社に委託しているが、これも今年度限り。夢の施設”は今や赤字しか生み出さず、地元の悩みは尽きないとのことです。
 

 厚生労働省年金局の某係長は、
 「現役の世代の方が、給付を受ける間に、長期にわたって保険料を納めるだけということになりますので、その間の現役世代に対する年金制度の還元政策なのです」
 「約4200万人に利用されましたので、一定の役割は果たしたのではないかなと。」

 1900億円もの年金をつぎ込みスタートした、全国のグリーンピア事業。だが、巨額の資金が泡と消えても反省はなく、今なお更なる負担を生み出す現実です。

 
歴史をひもとき、厚生年金の基礎になる法律を作った元年金局長某氏の言葉を見ると、
 
「すぐに考えたのは、この膨大な資金の運用です。・・・今のうち、どんどん使ってしまっても構わない。使ってしまったら、先行き困るのではないかという声もあったけれども、そんなことは問題ではない。早いうちに使ってしまったほうが得する。」
 「厚生年金の掛け金は、何十兆円もあるから、一流の銀行だってかなわない。これを厚生年金保険基金とか財団とかいうものを作って、その理事長というのは日銀の総裁ぐらいの力がある。そうすると、厚生省の連中がOBになった時の勤め口に困らない。何千人だって大丈夫だ。」

 
老後の安心のため、と私たちがコツコツ払った年金保険料が、お役人の老後の安心「天下り」のために使われているのですね。

 私たちの財産であるはずの巨大なお金が大いなる無駄、不透明な闇の中に消えてしまっている。
だが、行政は、過去の責任をウヤムヤにしたままなのです。
 
厚生労働省年金局 某課長補佐は、
 
「国家が行った政策に対する責任は、個人が責任を負う問題ではない。」
 「それは年金制度の、国民全体が受け止めて考えていかなければいけない問題だと思います。」


 危機的状況と言われる年金制度。だが、その根本である無駄を生んだ理由、危機に陥った理由は、十分に説明はされていないし、闇の先はまた闇、無限に続く闇世界ですね。