NO。290 消えた年金の闇 19.5.28
  「消えた年金が5千万件」、社会保険庁が管理する年金保険料の支払い記録のうち、だれのものか確定していない「宙に浮いた年金記録」が5千万件あるとの報道です。
 国会でも取りざたされており、野党勢力からの厳しい追及が続いていましたが、25日に政府・与党が社会保険庁改革法案の採決を強行しました。政府・与党の側には、この問題を社会保険庁の改革と一緒にして片付けようとしているかのような節があるのでしょうか
 
最初は55人から始まりました。
 去る5月9日の報道では、「国民年金の保険料を納めたことを示す年金手帳や領収書を本人が保管しているのに、社会保険庁に該当期間の記録がなかった人が55人いたとのこと」。
 その時は「氷山の一角」だろうと言われてました。
 
次は30万人になりました。
 去る5月12日の報道では、「年金加入記録約5000万件のうち、生年月日が間違っていたり記載そのものがないケースが、厚生、国民両年金を合わせ約30万件にのぼるとのこと」。
 
そして、驚くべき5千万件の報道です。
 去る5月24日、「社会保険庁が管理する年金保険料の納付記録のうち約5000万件が該当者不明となっている問題で、政府は23日、現在の年金受給者約3000万人を対象に、該当するものがあるかどうか調査する方針を固めたとのこと」。


 社保庁は、受給資格があるという証拠(つまり領収書)があれば、それを申し出てくれれば年金は払いますと言いますが、何十年も前の領収書をちゃんととっとくような人間はほとんどいないでしょう。

 年金を受けている人たちについて、社保庁はこれまで「年金を受け始める時点で記録を徹底調査しており、支給漏れはない」として改めて調査することには消極的でしたが、しかし、年金記録に対する不安が高まっていることから、この方針を変えました。社保庁は、年金を受けている人たちの氏名、性別、生年月日などの情報を5000万件の記録と照らし合わせ、一致する記録を抽出し、そのことを本人に通知し、最寄りの社会保険事務所に確認するよう求める方針です。また、政府・与党は、本来もらえる額より少ない年金しかもらっていない人に対する救済策の検討に入った。年金の受給後に本来の年金額が分かって訂正されても、本来の金額との差額についてさかのぼって追い払いを受けられるのは現状では過去5年分に限られているが、その期間を拡大する方向を決めました。

 請求漏れの年金は時効が5年であり、それ以前のものは、受給する権利が消滅するとのこと、また、現在年金を受けている人びとの数が約3千万人ですから、この行方不明の5千万件の規模の大きさにビックリ、殆ど全ての年金資格者のデータが不明になっていると言えるのではないでしょうか。
 朝日新聞の 報道によれば、下記の図のように、全ての年代において「宙に浮いた年金記録」があるとのことです。
グラフ