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NO。29 相続税と贈与税の一体化
(2002.5.20)
アメリカ
では昨年の5月に、ブッシュ大統領が日本の相続税に相当する
遺産税を10年かけて段階的に廃止
するという時限立法を成立させました。またヨーロッパは相続税は次第に縮小の方向であり、我が国でも最高税率70%は高過ぎでは?
否、各種控除があるので実行税率はそれほど高くはないと
いった議論が高まリつつあります。
ちなみに、相続税を99年のデータで見ると
@
1年間に約100万人の死亡者。
A
相続税課税件数はその5%・約5万件。
B
相続税納付額は約1兆7000億、バブル最盛期の91年は4兆円。
C
単純平均納付額は約3400万円となります。
このような背景のもと、平成13年の相続税・贈与税に関する改正は当初、抜本的改正かと噂され、また期待されていましたが、結果は意外に小規模な改正となりました。
去る5月14日、政府税調が
相続税と贈与税の一体化
を決めたとの報道。
10年程度の一定期間内の贈与や相続を累積して一体課税し、贈与税は:@生前贈与の税率引き下げ A非課税枠の拡大。相続税は:@非課税枠の基礎控除は圧縮 A
しかし
生前贈与の場合も適用とし、相続税は流れとして現状維持し、相続税の補完的性格を持つ贈与税を大幅緩和しつつ一体課税化でトータルでの税軽減を図る方向と思われます。
その狙いは、6〜7割を高齢者が保有するという1400兆円の国民金融資産の現役世代への移転を容易にし、若い世代の消費や住宅投資を喚起して景気回復の原動力にしたいという政策誘導でしょう。
生前贈与が王道になる
時代がやってくるのでしょうか。
しかし、まもなく長寿85歳時代を迎える中、長生きのコストはますます大きくなり、高齢者は長生きのリスクに備えて年金までも使わずに貯蓄するという今日の世相です。
「そうは問屋が卸す?」のでしょうか。
結局は富裕層にのみメリットのある政策であり、ますます持てる者と持たない者の差が拡大し、富のニ極化だけが進むのではないでしょうか。
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