NO。288 ふるさと納税   19.5.14
  「ふるさと納税」に安倍首相乗り気、参議院戦対策か」そんな文字が新聞紙上に躍ります。
 2008年度の税制改正での実現をめざして突然に急浮上してきた「ふるさと納税」て何でしょうか?
 
 
「ふるさと納税」とは個人住民税の一部を個人が育った故郷の自治体に、恩返しの意味で納めることが出来るという制度で、都市と地方との税収格差拡大を防ぐ狙いがあります。「東京の家族や子供たちからの仕送りと思えばいい」「成人するまで物心両面で世話になった故郷への仕送りと思えば良い」などの意見が自民党幹部出ています。
 個人住民税は現行制度では1月1日現在に住民票がある自治体に納付します。税率は6月徴収分から一律10%(市区町村税6%、都道府県税4%)になりますが、「ふるさと」への納税規模はこのうち「1割ぐらい」が想定されています。税収格差是正による地方活性化策として、7月の参院選での与党公約でも柱に据えるとのことです。


 
しかし、賛否両論です。

 
朝日新聞、「ふるさと納税」構想について、東京都の石原慎太郎知事は記者会見で「聞こえはいいけど、税の体系とすればナンセンス」と批判し、税の理念として「住んでいるところで行政の利益を得る人が住民税を払う」との見解を示し、都税収入の一部を地方にあてる構想を「東京に対する収奪としかとれない。税収格差がそのまま財政上の格差とは言えない」と反論。「格差を唱えている各自治体が、人員整理や歳費節減をしたか。国だってやっていない。東京は必死になってやってきた」と語気を強めた、と報道しました。
 一方、全国知事会長の麻生福岡県知、ふるさと納税は「税収格差を少しでも修正するため提唱されている」と語り、「バランスをとっていこうというのは、検討したい」と姿勢の違いを見せています。

 
徳島新聞は、地方の立場から、三位一体改革で国から地方へ三兆円の税源移譲が実現したが、地方交付税の削減などによって地方自治体の財政は厳しさを増している。
 景気拡大の恩恵も地方には及ばず、大都市部との格差は広がる一方だ。都道府県別の人口一人当たりの地方税収額は、最も多い東京都と最も少ない沖縄県では三・二倍の開きがある。
 徳島県も税収が伸びず、自治体はどことも深刻な財政難に陥っている。首長からは自立できる税財源を求める声が上がっている。昨年十一月、飯泉嘉門知事は政府主催の全国知事会議で県出身者がふるさとに所得税の一部を納められる「ふるさと税制」の創設を求めた。
 こうした地方からの要望も踏まえて、政府・与党はふるさと納税制度を創設する方針を固めた。七月の参院選に向けて、地方重視の姿勢をアピールする狙いもある、と報じています。


 
「納税者のふさとの認定をどうするのか」、「去年はふるさとに納税したが今年は止めるでは自治体は予算が組めない」、「一部の高所得者がふるさと自治体の財政状況を左右してします」、「税制が選挙対策に利用されて良いのか」、などなど問題山積です。