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NO。27 口座維持手数料預金  (2002.5. 6)
 
 5月3日付日本経済新聞に、東京三菱銀行の
「口座維持手数料預金」の口座数が100万件突破との報道。
 口座維持手数料預金とは、残高が10万円以下なら月315円の手数料を徴収し10万円以上なら無料、取引に応じローンの金利を引き下げたりATMの手数料を割引するなどのサービスを付け、またさまざまな金融商品を紹介もするという優良顧客優遇の預金であり、これまで日本の銀行は全ての顧客に等しいサービスを提供してきたことから考えれば顧客志向100%の画期的な商品といえます。東京三菱銀行が口座維持手数料預金を導入して1年、当初は顧客に受け入れられないだろうと見た他の銀行は慎重な姿勢であったそうですが、ここへきてその伸びを無視できず追隋する気配が見えはじめ、広がりをみせそうです。
 当事者は「手数料で儲けるつもりはなく、太く長い付き合いをできる客を殖やすのが目的」と話しますが、
本音はいずこに。

 私たちの預金は預金保険制度で一定金額が保護されております。そのため銀行等は万一に備えて預金保険機構に対し、保険を掛けて預金の残高に合わせた保険料を支払っています。これまでは百万円の残高に一律で840円の保険料でしたが、4月のペイオフ解禁後は全額保護が続く普通預金の保険料を980円と大幅にアップしました。

 ペイオフが解禁され、普通預金への大幅な資金シフトがおこっている大手都銀にとって、
普通預金増は保険料や受け入れコストの負担増に直結し、企業収益を揺るがす頭の痛い問題となっています。そのため普通預金金利を引き下げたりして対応していますが、さらに預金者に「信頼性の高い銀行は預金を預かる安心料(口座維持手数料)を頂きます。その代わり特別優遇サービスをします」といったそれ相当の負担をしてもらい、それが嫌な少額預金者は他の銀行へどうぞと慇懃無礼に収益の改善に手を打ち出したのでしょう。
 欧米の銀行では手数料口座を増やして収益を上げ、優良顧客を囲い込むのが主流であり、フリークエンド・ショッパーズ・プログラム(FSP)と呼ばれる優良顧客を大切にする差別化の一手法です。

 しかし、
ペイオフ解禁に合わせて普通預金金利は下げられる、口座維持手数料は徴収される、結局は小口預金者に対してコスト増を転嫁しているのは明白ではないでしょうか。
 郵貯の民営化が論議されています。官とのいい意味での競争があって民間の利益第一主義が抑えられる場合もあるのではないでしょうか。


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