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NO。261 損保・第三分野商品の不払い問題 18.11.6
 金融庁は東京海上日動火災など大手6社に「医療保険などの第三分野商品」の不当な保険金不払いについて、10月末までに報告を求めていました。
 大手6社は、不当不払いは2001年7月から今年6月までの過去5年間で、約5千件12億円を超えたと発表しました。
 
第三分野の保険とは、第一分野と呼ぶ生命保険と第二分野と呼ぶ損害保険の中間に位置付けられる商品で、医療・傷害・介護保険などで、外資系保険会社の領域とされていましたが、2001年に国内生損保会社にも子会社としての参入が認められ、同年7月に全面解禁されました。少子高齢化の進展にあわせ需要は拡大し、契約獲得で熾烈な競争が繰り広げられています。
 
第三分野の不払いは、金融庁の三井住友海上に対する検査で発覚し、同社の医療保険の販売を禁止しすると共に、損保各社に対して第三分野の不払い件数などを10月までに報告を指示していました。
 不当な不払いの例を2つ挙げてみます。
 1つは「始期前発病」という契約前の病歴をめぐる取り扱いです。

 契約後に同じ病気にかかると保険金の支払い対象にならないという理由での不払いで、例えば、C型肝炎の病歴のある肝硬変の患者で、病名が違うのに始期前発病とされて不払いになった例があります。
 1つは、病歴を伝えていない「告知義務違反」への対応です。
 肺炎で入院したのに、因果関係のないヘルニアの病歴を告知していなかったと契約解除され、保険金が支払われなかった例があります。

 こうした不払いがなぜ多発したのでしょうか。
 「始期前発病」に関しては、医師の診断書を取らずに、損保の担当者と契約者の交渉だけで勝手に支払い拒否をしていたり、「告知義務違反」では、契約時の会社側の説明が不十分であったなど、会社側に支払い基準がきっちり整備されたいなかったり、担当者の実務知識が不足したいたなどが原因といわれます。

 まさかのための「補償」が、まさかの「不払い」では何のための保険なのでしょうか。既に不払い処理にされた案件についても、再審の仕組み整備や、今後の再発防止策の整備が急務ではないでしょうか。