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NO。26 アルゼンチン債  (2002.4.29)
 
 アルゼンチン政府が発行したサムライ債(円建て外債)のデフォルト(債務不履行)が4月26日確定しました。2000年9月に発行した第7回債の利払いが期限の25日を過ぎても行われず正式にデフォルトなりました。

 
サムライ債とは海外の政府や企業が日本で発行・募集する円建て外債のこと。超低金利下で運用難に悩む日本の1400兆円の個人金融資産をターゲットに、円建てだから日本の投資家が購入すれば為替変動によるリスクがない、また国際通貨としての円の地位を上げたいと考える日本政府のサムライ債市場の育成策を追い風に起債ラッシュが続いてきました。
 アルゼンチン債は、格付機関の格付がトリプルBクラスで投資適格ギリギリの格付にもかかわらず、
「リスクに無防備な赤子の如き個人投資家、地方公共団体や学校法人等」が高い利回りに引きつけられ、ブラックホールへと吸い込まれてしまいました。

 総務省は地方自治体が出資する公益法人や第3セクターのうち19法人が合計34億円のアルゼンチン債を保有しているとの調査結果を報告しています。そのうち福井県文化振興事業団は保有していたアルゼンチン債を全て売却し、5億近い損失を計上、理事長が責任をとって穴埋めをしたとのことです。

 
正式にデフォルトとなり、今後の処理に焦点が移ります。過去を見るとパキスタン債・エクアドル債・ウクライナ債のデフォルトがあり、パキスタン・エクアドル債では元本削減は回避されましたがウクライナ債では元本は35%カットされました。
 アルゼンチン債の場合も元本削減は不可避であり、大幅削減の可能性が大きいようです。保有者にとってしばらくは頭の痛い日が続きます。販売をした証券会社等にとっても、リスク等を投資家に充分に説明できていたのかその姿勢が問われています。

 
ゼロ金利といわれる今日は殖やすことも大切ですが、殖えなければ減らさぬことがもっと大切な時代です。アルゼンチン債のデフォルトはリスクに無防備な一般投資家への警鐘ではないでしょうか。


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