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NO。219 迫りくる2007年 (2006.1.9)
 戦後ベビーブームの塊、「団塊の世代」が2007年から数年かけ60歳の定年を迎え労働市場より一斉に退場します。それは、わが国のあらゆる分野に無視することの出来ない影響を与えます。2007年問題として、これまで喧伝されてきました。
 昨年6月29日財務省・財務総合政策研究所は「団塊世代の退職と日本経済に関する研究会」報告書を発表いたしました。

 

 ポイントを、自己流でまとめてみました。
 1、団塊世代とは:団塊と呼ばれたくない世代!
  
・ 戦後の結婚ラッシュ等よるベビーブームで誕生した世代(1947〜49年)。
  ・ その出生数は約806万人、2000年時点で689万人、総人口の5%強。

 2、団塊世代の労働市場への影響は:退蔵される労働力!
  
・ 学校を卒業した時は高度成長期の製造業・建設業全盛期。
  ・ 職種別に見て、「製造・建設作業者及び労務作業者」の高い割合。

    したがって
団塊世代の退職により、
産業界はこの分野での技能継承が課題
  
・ ホワイトカラーについては、専門的職業従事者は少なく事務従事者が多い
    こうした人たちのリストラや定年後の雇用確保に課題。
 3、団塊世代退職と高齢者雇用は:彷徨う高齢者!
  
・ 厚生年金の空白期間に対処するためにも、定年後の雇用確保が重要。
  ・ 高齢者の労働意欲は高いが、反して経営者が高齢者に対し偏見。

 4、団塊世代退職と賃金面から見た企業経営への影響は:空前の利益実現!
  
・ 定年大量退職は企業に取り人件費コスト軽減の公算
 5、団塊世代退職の退職給付への影響は:退職金倒産の恐れ!
  
・ 東証1部上場企業でも、ストック面・フロー面で財務上の大きな問題。
  ・ その1421社の約1/2が退職給付債務対株主資本比率で危険水準。

 
 ・ 企業における財務リスクの高まり。
 6、団塊世代退職の不動産市場への影響は:コンクリートの廃墟が増える!
  
・ 都内のオフィスワーカーが2010年にかけて4.7%減少。
  ・ 賃貸オフィス市場では「丸の内ビル」の21棟分の需要が消える。
  ・ 東京一極集中化が更に進展し、地方都市の不動産市況は悪化の恐れ。
  ・ 2015年以降は全世帯数が減少、長期的に住宅需要も縮小。

 7、団塊世代の地理的偏在とその高齢化に伴う影響は:首都圏は高齢社会!
  
・ 団塊世代は三大都市圏、特に首都圏に偏在して居住。
  
・ 首都圏の高齢化は避けられず、予期せぬ福祉負担の激増

 8、団塊世代退職と消費動向は:豊かなシルバーマーケットの誕生!
  
・ 団塊世代の引退は、時間消費型消費を伸ばす。
 9、団塊世代退職のマクロ経済への影響は:日本経済は成熟から衰退へ?!
  
・ 雇用者数は2010年度に約110万人減少。
  ・ 団塊世代の得ていた収入は2010年に約7兆円減少。
  ・ 国内総生産(GDP)は2010年度に約16兆円減少。

  ・ 社会保障費の増加等により、国と地方の財政は4.5兆円悪化。


 団塊世代の退職はさまざまなポジテイブな影響の反面、あらゆる分野でネガテイブな影響は無視できません。
 それは、これからの超高齢社会の課題そのものではないでしょうか。