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NO。192  私大、極寒・冬の時代 (2007.7.4)
 山口県萩市の萩国際大学が東京地裁に民事再生法の申請を申し立てました。
 山口県と萩市が40億円超の補助金を出し6年前に開校しましたが、1学年300人の定員に対して、昨年入学は22人、今春は42人、4学年合計の学生はピーク時で651人、現在は194人と激減、大幅な定員割れで経営が行き詰まっていました。
 私立大学の破綻は、昨年の東北文化学園(仙台市)、2003年の立志館大学(広島県)、酒田短大(山形県)なども記憶に新しいところです。

 今、大学は冬、とりわけ私大は極寒の時代を迎えています。
 少子化が進展、18才人口が減少し2007年度には約120万人になります(ピークは92年度の約250万人)。その頃には大学進学希望者と大学定員がそれぞれ約70万人とほぼ同数か、逆転し「大学全入時代」の到来が予想されています。
 既にその兆候は現れつつあります。とりわけ最近顕著なのは、景気の低迷で家計に占める教育費の高負担に耐えられないのでしょうか「国公立志向・地元志向」の高まり、また「理高文低の実学志向」により私大文系や短大の定員割れが目立ち始めています。
 文科省の調査によれば、04年度に入学定員を満たさなかった私大は約30%、短大は約40%に、また約30%にあたる学校法人が入学金や授業料などの収入だけで支出をまかなえない状態とのことです。

 しかし一方人気校には学生は集中、格差は大きくなるばかりです。近年、日本私立大学連盟は学校法人の倒産や廃校の危機は迫っているとして大学の破綻処理などを想定し危機管理のマニュアルを作成、公表しましたし、文科省は大学破綻に備えて「学生転学支援プログラム」を策定しています。

 金融広報中央委員会の「暮らしと金融なんでもデーター」によると、大学の年間授業料は私学で年間約79万、国公立で約49万、ここ3年をみても緩やかな上昇傾向にあります。親元を離れ下宿等をした場合の支出は授業料や生活費等を全て含めて、国公立で年間約180万、私学で年間約250万。この80%強が家庭からの仕送りとの事。厳しい経済不況の中、親はリストラや賃金ダウンやさまざまの社会制度のコスト負担増で可処分所得が減り青息吐息。そして大学は出たけれどフリーターでは、齧られる脛は細くなるばかりでしょう。一方大学院設置を打ち出す大学も増えており、更なる高学歴時代の到来の中、教育資金作りは家計にとって頭痛の種となって来ます。

 学生数の減少は将来授業料アップにつながる可能性も大きいと思われますが、授業料を半額にダウンする私大も出現、サバイバルゲームの様相を呈してきました。 
 授業料のデフレ現象は広がるのでしょうか、、、