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NO。16 年金財政と移民政策  (2002.2.18)
 
 人口減少期を迎える日本。移民政策について真正面からの論議をほとんど聞くことがありません。これも問題先送りカルチャーの現れだろうか、、、。
ドイツでは「なし崩しで外国人を受け入れるから様々な問題が起きる。これは国家のビジョンに関わるテーマ」として、移民受け入れの基準づくりの議論が活発になっています。
・・・・ 2月16日付け日本経済新聞、コラム「春秋」より。

 年金財政が悪化しています。
公的年金(国民年金、共済年金、厚生年金)の保険料収入の3/4を占め、公的年金の柱である厚生年金の2000年度の保険料収入は、当初の見込みより約3兆円下回る約20兆円で1割強の大幅ダウンです。

 厳しいデフレ不況。賃金の伸び悩みや賃金カット。強制加入であるべき小規模企業に広がっている厚生年金への未加入。正社員を一度退社させ、改めてパートで採用し保険料負担を回避。パートやフリーターと就労形態の多様化。若い人に広がる公的年金不信など、様々な要因がある。国民年金では未加入や保険料の滞納が深刻な問題となっています。
 このまま推移すると、2025年の高齢化のピーク時には厚生年金の保険料率は現在の倍の約35%(労使折半)になるといわれる。
 
 国民の年金期待権や既得権をどこまで守り続けるか、保険料をどこまで引き上げることが出来るのか、そのバランスを配慮しつつ様々な制度改革が動き出しています。
厚生年金の支給年齢の段階的な引き上げは始まっており、2025年度からは完全に65才支給、いよいよ65才前半の年金空白時代が到来します。

 この4月から、これまではいくら働いても年金が減額されなかった60代後半の働く人に対しては、働いて給料をもらうとその額に応じて年金を減らすことになる在職老齢年金制度を導入、また厚生年金保険料の徴収も行われます。来年度からは、これまでの月収に比例していたものを、ボーナスを含めた年収に比例して保険料を徴収する「総報酬制」が導入される。
保険料の実質値上げと保険給付の実質引き下げ・先送りの改革で、これからまだまだこのような小手先の改革が続くことは予測できます。

 少子高齢化が加速し人口構造が変化する中、これまでの世代間扶養の考え方による公的年金の社会保険方式はもう崩壊していると言えるだろうし、小手先の問題先送り、さみだれ的な給付引き下げや保険料アップ等、国民に小刻みに少しずつ痛みを押し付ける手法はもう限界でしょう。

 アメリカの公的調査機関の発表によると、日本は2015年には移民300万人を受け入れて多民族社会へのスタートを切るだろうとのことです。人口減少・構造変化により、労働人口減少の時代が到来、また世代間扶養の仕組みによる公的年金の制度の崩壊で年金財政は逼迫。労働力を確保するためにも、保険料を徴収できる若い世代の人口確保のためにも正式な移民の受け入れを決断する時が来ると言われています。さもなくば国民は大幅な福祉削減を余儀無くされると言われています。

 ニ者択一を迫られる時期がすぐそこまで来ているのでしょうか・・・・。


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