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NO。155 アメリカ大統領戦の行方 (2004.10.18)
  11月2日に投票日を迎えるアメリカ大統領選、共和党ブッシュ大統領と民主党のケリー候補の対決に世界はかたずを飲んでその行方を見守っています。テレビを通して国民に支持を訴える直接対決、3回のテレビ討論も終わり選挙戦は残り2週間余りとなりました。
 
 
3回のテレビ討論は激しい議論と同時に、両氏の服装に目が止まった方も多いのではないでしょうか。最終3回目のTV討論では両氏とも紺のスーツ、それぞれ地模様は違うが赤のネクタイ、テレビを通して見る国民の目には、両氏とも同じ服装に映りました。ちなみに、前回の2回目はネクタイはケリー氏の赤に対して、ブッシュ氏はブルースーツはどちらも紺でした。普段はカジュアルでカラフルな服装のお二人、もっと個性的な服装を考えてもいいのに、リクルートスーツならぬ、異様な大統領戦スーツになりました。
 
 
時は、1992年のアメリカ大統領選にさかのぼります。
 再選を目指すジョージ・ブッシュ氏(現アメリカ大統領ブッシュ氏の父)と、アーカンソー州知事というだけで知名度のないクリントン氏が大統領を争いました。大方の予想を裏切りクリントン氏が大勝利を収め、史上最大の逆転劇と言われました。
 その大逆転劇を演出、クリントン政権の生みの親と言われたのがクリントン陣営の選挙参謀デイック・エリス氏でした。氏はマーケティングの発想でクリントン氏を若々しいフレッシュな候補としていかに国民に好印象をイメージずけるか、そのために利用したのが「メラビアンの法則」と呼ばれるものなのです。
 
メラビアンの法則はアメリカの心理学者アルバート・メラビアンが1973年に提唱した理論であり、その名を一躍有名にしたのが1992年のアメリカ大統領選だったのです。
 メラビアン博士は政治家であれ経営者であれ個人であれ、話をする人が聴衆に与えるインパクトを分析すると3つの要素があるとの結論を導き出しました。

    ・
 目から判断される:視覚情報       =55%
        ・・・服装、身だしなみ、表情、動作、態度などから
    ・ 
耳から判断される:聴覚情報       =38%
        ・・・声のトーン・大きさ・速さ、話の間などから
    ・ 
言葉遣いから判断される:言語情報   = 7% 
        ・・・話の組み立て、敬語などから
 デイック・エリス氏はこの理論を活用し、大統領選挙においてテレビ等のマスメディアを通しクリントン氏を好印象をもって受け入れられるためのイメージ戦略を展開したのです。
 
マーケティング手法から編み出された戦術の一つは、アメリカ国民が好感を持つ服装は「紺色のスーツに赤のネクタイ」と結論付け、クリントン氏はTV討論でもその服装でブッシュ氏と対決しました。またアメリカ人が好む女性の髪の色は金髪として、ヒラリー夫人は髪を金髪に染めかえたといいます。こうしたイメージ作戦もクリントン氏の逆転大勝利の大きな要因となりました。
 
メラビアンの法則は、「見かけよりも中身が大切」のこれまでの建前を全面的に否定し、「中身よりも見かけも大切」を提唱した学説だとの批判も一方にありますが、いまでもその神話は語り続けられているのです。