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NO。149 完全失業率の実態? (2004.9.6)
  総務省は先月末に「7月の完全失業率」を発表しました。
     完全失業率      男性      女性
       4.9%      5.3%      4.4%
      0.3ポイント 悪化    0.4ポイント 悪化    0.2ポイント 悪化
15〜24才の若年層の完全失業率  9.4%(男性:11%・女性:7.7%)
 完全失業率は前月に比べ悪化、悪化は今年1月以来6ヵ月ぶりとのことです。
 悪化の原因は、「景気回復に伴い良い職場を求めて自発的に離職する人が増えたことが原因」と厚生労働省のコメントです。実態はどうなのでしょうか・・・・

 
 完全失業率は
「労働力人口」に占める「完全失業者」の割合を
いい、厚労省が毎月行なう「労働力調査」の中で算出されます。同調査は全国の4万世帯、15歳以上の約10万人を対象に就業、不就業の状態を調べています。
 「労働力人口」とは満15才以上で、所得を得るために働いている「就業者」と「完全失業者」の合計になります。

「完全失業者」とは月末1週間の調査期間を限定して、@「仕事がなく、調査期間中に1時間以上の仕事をしていない」、A「仕事が見つかれば直ちに就業可能」、B「調査期間中に仕事を探していた」、の3条件を満たす人と規定されています。
 
つまり、全く収入がなく、積極的に就職活動を続けている人のみが該当するのです。

 世界各国の労働力調査はILOの国際基準に準拠していますが、各国はその国の事情に合わせ計算法方法が少し変わります。
 
わが国の調査では、「失業中だけどアルバイトやパートで少し収入を得ている人」、「失業中だけど病気療養中の人」、「就職活動をしばらく休んでいる人」、こうした人々は失業中にもかかわらず完全失業者には含めません。またILO基準では就職内定者を失業者にカウントしますが、わが国では含めませんわが国では、失業中だけど完全失業者になるには高いハードルが必要なのです。「完全(失業者)」という日本独特の言い回しで、分子になる失業者は少な目に計上され、結果として計算上失業率は低くなります。
 
また、アメリカでは軍隊は就業者にカウントしませんが日本は自衛隊を含めます。またイギリスやドイツは自営業者や家族従業者を就業者に含めませんが日本は含めますので、日本の場合アメリカやイギリスやドイツなどより、分母である労働人口が大きくなりますので計算上失業率は低く出るのです。

 このように、わが国の失業率は諸外国と比べて低く出る傾向があります。総務省の発表はかなり低い数字といわれ、失業者の実態は10%を超えると言われます。
 実は、「完全(失業率)」という日本独特の調査手法に問題が潜んでいるのです。