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NO。137 解釈いろいろ、国会議員年金 (2004.6.14)
 6月5日未明、年金改革関連法案は参議院本会議で可決、成立いたしました。
 審議の過程において
、“年金保険料の流用・年金積立金の目的外使用”、“国民年金CM出演女優や国会議員の年金未納”、ついには“小泉首相の年金未加入”まで露見。
 各種世論調査では国民の6割強が法案に反対、もっと議論をして欲しいとのことでしたがなぜか成立は急がれました。
 国民には痛みの伴う年金改革の一方で、国会議員の年金は恵まれすぎだと国民の強い批判があります。法案審議中は、国会議員からも見直し・廃止等の意見も多く有りましたが、法案成立と共に早くもトーンダウンです。

 
国会議員の年金は国会議員互助年金法」に基ずきます。
 
同法では「互助の精神に則り、国会議員の退職により受け取る年金等に関して“国会法第36条”の規定に基ずき定めるものとする」とあります。そして国会法第36条では「議員は別に定めるところにより、退職金を受け取ることができる」と定められています。退職金”か“年金”か、法は明確に定めていないのです。
 驚くことに同法はは昭和34年に成立しています。厚生年金法が昭和29年、国民年金法が昭和34年に成立していることから考えても、国民をさておいての早い成立であり、これこそ「お手盛り年金」そのものではないでしょうか。
 
国会議員の年金は「特典いろいろ」です。
・在職時の掛け金は、年126万6千円。
・受給額は最低在職10年で年412万、在職1年増えるごとに約8万円増。
・受給資格が得られない場合、在職3年以上であれば掛け金の8割が返戻される。
・その財源には税金が7割が投入。
・市議、県議をそれぞれ12年務めた後、国会議員を10年務めれば、基礎年金・市議と県議の共済年金・国会議員年金の4種類を同時に受け取れる。
 ちなみに、前国会議員の中曽根康弘氏の国会議員年金は月額61.8万円、宮沢喜一氏は月額60.4万円とのことです。

 「国会議員の年金」と呼ばれるこの制度は、国会議員が引退後の所得を心配することなく議員活動ができるようにと、手厚い身分保証なのです。しかし、退職金”か“年金”か、その性格は、お分かりのように非常に曖昧な点があるのです。
 
「年金と思っていたので、国民年金に加入しなくても良いと思っていた」とは、年金未納議員の共通する弁解です。恵まれすぎた年金だと批判されると、「いや〜、互助会制度だから、“
年金”ではなく、退職金”だ、この程度は認められるのでは、」。それでは退職金ならば、法を犯した議員は国家公務員として、支給されるべきではないのではと突っ込むと、「いや〜、退職金とは言うけれど年金の性格が強いから、」なんて、、、、

 国民年金発足時は、国会議員は国民年金に加入できませんでしたが、昭和55年から任意加入が認められました。しかし昭和61年に全国民共通の基礎年金の誕生とともに,国会議員にも加入義務が生じました。
 「人生いろいろ、解釈いろいろ、」、まことにご都合主義のお手盛り年金なのですね。