HOME  FPとは? コラム プロフィールとFP倶楽部  講演と執筆
福井から情報発信! ウイークリーおもしろコラムは如何ですか?なんとしても1年は継続します。ご意見お寄せください。

 NPO法人 日本FP協会会員
 ファイナンシャルプランナー
             
CFP® 認定者
ご意見、ご感想はこちらまで→
NO。135 年金改正“2つのうたい文句のウソ” (2004.5.31)
 年金改革法案の実態が次々と明らかになりだしています。
 
政府が説明する、年金改革の「2つのうたい文句」はこれまでと一変しています。
1、「厚生年金の標準的な年金世代の給付水準は、将来とも現役世代の50%以上を確 保する。」と政府は説明してきましたが、実態は「厚生年金の給付水準は底なしの受給カット」なのです。
 政府は「65歳で始めて年金を受け取る新規受給者の給付水準は現役世代の収入に対して現在は59.3%、しかし2023年度以降50.2%で下げ止まる」と説明してきました。
 しかし、下記の表で分かるように、「現役世代の50%以上」とはあくまでも「65歳の給付開始時の水準」を指しているだけで、受給開始時から数年で50%を割り込む、また世帯種類別の給付水準を見ても、モデル世帯以外は50%を割り込むのは明白なのです。
    〜厚生年金支給額の現役世代平均賃金に対する比率(所得代替率)〜
         ・モデル世帯(夫が40年サラリーマンで妻は専業主婦)
2004年の年齢 受給開始時 受給開始10年後 受給開始20年後
   65歳  65歳・59.3%   75歳・51.3%    85歳・43.2%
   55歳  65歳・54.0%   75歳・45.4%    85歳・40.8%  
   45歳 2025年65歳・50.2%   75歳・45.1%    85歳・40.5%
〜 世帯種類別の給付水準〜
2004年 2025年
給付水準 給付水準
妻が専業主婦:モデル世帯 59.3% 50.2%
夫婦共働き(妻も40年就労) 46.4% 39.3%
男性単身・40年就労 42.5% 36.0%
女性単身・40年就労 52.7% 44.7%

2、「現在月額1万3300円の国民年金の保険料は、平成17年4月から毎年月額280 円引き上げ、平成29年以降1万6900円に固定する。」と政府は説明してきましたが、実態は「国民年金の保険料は上限なし青天井」なのです。
 
厚生労働省が作成する「平成16年年金制度改正案について(参考資料)」によると、読み取りにくい小さな字で注記がついています。
 
(注記)保険料は、平成16年度価格である。平成17年度以降の実際の保険料は、上記で定まった額に平成16年度以降の物価の伸びを乗じた額。
 
これまでの政府説明と注記に添い試算した将来の保険料を比較してみると、驚くべき実態が明らかになります。
                 〜将来の国民年金保険料〜
 ・平成29年度で、保険料は1万6900円で固定すると政府は発表。
 ・平成29年度の保険料は2万860円、その後も保険料は上がりつづける。 
 政府の説明      前 提  平成29年度  平成39年度 平成49年度
これまでの説明 賃金上昇なし 1万6900円 1万6900円 1万6900円
新たな説明 今後賃金が2.1%上昇 2万860円 2万5680円 3万1610円
 
驚きますね。政府は今もって、「よらしむべし、知らしむべからず」、お上発想なのですね