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NO。134 自動車全損事故 A (2004.5.24)
 コラムNO。129 「自動車全損事故 @」、その後の顛末です。
 前提を整理します。

 
「信号のない交差点の事故です。Bさんが停止の表示を無視し交差点に突入、Aさんの後輪に衝突、その衝撃でAさんは近くの商店のウインドウに突っ込み、車は全損となりました。」
 ・Aさんの車は、修理をしても約100万の修理費がかかる、直す価値もない「全損」と双方の損保会社担当者の意見は一致を見ました。

 ・Bさん側の損保担当者は、Aさんの車の時価を45万円と算定しました。いうなら、損害賠償は45万円しか払えないということです。
 ・Aさんは車輌保険に75万円加入していました。

 

 
事故の過失割合は9対1になりました。Bさんが停止義務を怠った事故にもかかわらず交差点での事故だから、「Aさんにも1割の責任がある」とBさん側の損保会社は強く主張します。Aさん側の損保会社の担当者は、申し訳ないがそれが業界の流れと言います。
 「Aさんは悪くない」「Bさんは、私が悪い」というけど、双方の損保担当者は「それと損害賠償上の責任は別」と言います。
そこには加害者も被害者もない、ただ損保業界の慣習があるだけです。保険会社は常に攻守所を変える業界仲間です。

 
Aさんは車を取得するため、同レベルの車の価格情報をインターネットや中古車情報誌で調べました。価格にばらつきはあるものの、80万〜100万が市場での時価でした。自分の車両保険を使いたくないのでBさん側の損保担当者にそれにあった損害補償を求めましたが「時価は45万円」との一点張り、「過去の判例もあり、修理代が時価を超える場合は、自動車の修理代でなくその時価額が損害の賠償額になる、45万円以上は支払えない」と主張します。「当てられ損ですか?」と聞くと「そうですね」と答える。

 
「じゃ45万円では同程度の中古車も買ええない」とAさんは強く抗議しても、Bさん側の損保担当者は取り付く島もありません。損保間では中古車の時価を見積もる時に「オートガイド社の月刊誌レッドブック」に記載の価格を基準とすることです。その基準によると、時価額は45万になるというのです。実際の時価とは関係なく、損保会社に都合の良い低い価格が提示されているのです。Aさん側の損保担当者に、おかしいのではと強く迫るが埒があきません。Bさん側の損保担当者に、実際の時価は80万円はすると抗議すると、保険会社が認定する時価は45万円、違うと言うならご自分で証明して下さい。「損害賠償請求における請求金額は被害者に証明義務があります。」と突きっ放します。まー証明できないなら、損保の言う通りにしなさい。」、ということなのです。
 Aさんは、Aさん側の損保担当者に時価証明の協力を頼みますが、言を左右して逃げ腰です。

 またも、そこには被害者のために頑張ろうという姿勢はなし、ただ損保業界の慣習があるだけです。保険会社は常に攻守所を変える業界仲間なのです。
 
 
時価をどう把握するかが、こうした場合のトラブルの一番の元になるようです。

 損保協会の公式見解は
事故による損害は、原則として、現状回復の観点から、事故直前の状態に復するのに必要な修理費または事故当時のその物の交換価値、すなわち事故車と同種同程度の自動車を再取得する価格(時価)が、通常生ずべき損害として法律上の損害賠償責任の対象にします。
 「例えば、新車価格200万円の自動車に乗っていて、事故直前の時価額が100万円とします。修理代に200万円かかるとすると100万円の時価額に対し200万円支払うことになり、自動車の時価額を上回ってしまいます。このような場合には、自動車の修理代ではなく自動車の時価額が賠償額になります。

 
皆さまはどう感じられますか?
  「Aさんの車の時価は、45万円?80万円?どちらでしょうか?」

 さー、おあとはまた、次の機会に譲ります。