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NO。131 決済性預金 (2004.5.3)

   「金融庁がすべての金融機関に決済性預金の導入を要請」との報道です。
 決済性預金とは「利息は付かない」「いつでも引出しができる」「取引の代金決済に使える」の3条件を満たした預金です。2003年、金融庁はペイオフ解禁後も決済性預金は全額保護すると発表しています。
             <預金の保護の範囲>
             現 在       2005年4月以降    
  当座預金
  普通預金   新型(決済性)預金
  既存の普通預金
  定期預金
    (全額保護)        (一部保護) 「元本1000万円とその利息まで」     

 既存の当座預金はまさにこの3条件を満たす決済性預金です。しかし、企業の利用がほとんどで、自治体や個人事業者・個人に取っては口座開設を含め利用は難しいのが現状です。企業には預金が全面保護される当座預金があるのに、個人にないのは不公平という意見が強く、3条件を満たす「新型預金」の創設が求められていたのです。
 こうしたなか、大手銀行は横並びで「新型預金」の創設準備に入りました。これまではどちらかというと及び腰で足並みが揃いませんでした。新型預金を導入すると、「あの銀行は健全性に自信がないのでは」と信用力を疑われるのを恐れているのです。そうしたなか、預金流出を恐れる信用金庫や信用組合などの地域金融機関ではすでにひそかに導入済であったり、東京の第二地方銀行「八千代銀行」が先駆けて新型預金の取扱を発表したりと新しい動きが出始めています。
 金融庁は決済性預金の創設に対し、各金融機関の対応がバラバラだと預金者の不安を増幅しかねないと危機感を感じ冒頭の要請となったのです。
 
 実は今、地域中小金融機関をよぎる3つの悪夢があるのです。
 1つ目は昨年11月30日の「足利銀行の一時国有化」です。
足利銀行は、不良債権の大幅な引当不足と繰延べ税金資産の取り崩しを監査法人に求められ、債務超過に陥り破綻しました。そこには地域金融機関の再編を急ぎたい金融庁の横車があったと言われます。「次ぎの標的は自行ではの悪夢」なのです。
 2つ目は昨年末の「佐賀銀行の風評事件」です。

昨年12月25日夕方、佐賀銀行本店ATMに長い列が出来ました。「佐賀銀行がつぶれるようです。明日中に預金を全額おろすことをおすすめします」の携帯メールでのデマ情報がきっかけで、この日だけで前日の倍の約180億円の預金が引き出されたのです。来春のペイオフ全面解禁を控えて預金者が敏感になる、「自行も風評被害に襲われたらの悪夢」なのです。
 3つ目は本年1月5日の「格付機関フィッチによる信用金庫の格付騒動です」。
全国全ての314信用金庫の信用格付を、“3つ星”・“2つ星”・“1つ星”そしてダメマークの“Nマーク”の4ランクに分けました。財務力が見劣りするNマークは約50%を占めました。発表の衝撃はすざましく、Nランクに格付された信用金庫は顧客へ説明でおおわらわでした。「信用金庫の半分はつぶれるか、他行に合併されるのではの悪夢」なのです。
 ペイオフ全面解禁を控え、眠れない・悪夢にうなされる人々が増えそうですね。