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NO。129 自動車全損事故 @ (2004.4.19)

  「Aさんは優先道路の交差点を通行中でした。通り過ぎようとした時に左後輪にBさんが衝突しました。Bさんは一時停止の表示を見落とし交差点に突っ込んだのです。Aさんは突然後輪への衝撃でハンドルを取られ直ぐ側の建物に突っ込んでしまいました。」
 Aさんの車は「全損」と認定されました。

 Aさんの車はもし直せたとしても約100万の費用がかかるとのことです。
 Bさんが契約する損保会社の担当者は、「交差点の事故だからAさんにも過失はある、それを考慮しAさんの車の時価から算定すると保険金は60万円しか払えない」、「修理費用が時価を上回る場合は補償は時価でよいという最高裁での判例があり、法律上損害賠償は時価でいいのです」と保険会社は主張します。
 Aさんは「当てられ損ですか?」と保険担当者に聞くと「申し訳ないが、そうなのです」の返答が戻ってきました。Aさんは警察の事故調査でも自分に非がないし、全損と認定されたのに、車を元通りにしてもらえない事に納得ができません。

 「全損」には次ぎの2つ場合があります。
 1、「絶対的全損」:爆発したり、燃えたり、修理不能になった場合。
 2、「経済的全損」:修理できるが、その車の事故直前の“時価”を上回る場合。
 Aさんの場合にはこの2、に該当するのです。
 それでは、Aさんの車の“時価”とはいくらなのでしょうか。時価とは一般にその時の物の値段をいいますが、車の場合は「同程度の中古車の店頭小売価格」を指します。
 
 保険会社が提示する時価は実際の価格より低い価格を言う場合が多く、決して鵜呑みにしてはいけません。中古車の店頭小売価格の基準となる価格は、「月刊誌 レッドブック(オートガイド社発行)」によりますが、実際の店頭価格より低い例が多いようです。
 ご自分で「実際の店頭価格」を調べ、その金額での補償を保険会社に請求しましょう。民法上「損害がいくら発生したか」は被害者が自分で証明する必要があるのです。
 また、車の買い換えには諸費用がかかります。保険会社はこのことに触れようとしません。「車はいつか買い換えるものであり、たまたま時期が早まっただけなのだから諸費用は払えません」と頬被りをしようとします。
 しかし判例によれば、買い換え相当と認められた場合は、登録諸費用の補償や廃車にかかる費用を認めていますので堂々と交渉するべきでしょう。ただ廃車にすることにより自動車税や自賠責保険料などは、残り期間分は還付の制度がありますので相当額は差し引かれるでしょう。
 
 加入勧誘はニコニコ揉み手、補償支払は渋々しかめっ面、常套手段でしょうか。
 なにか納得いきませんね。

  去る2月2日の新聞報道によると、あいおい損保は全損の事故車をネットで競売とのことです。「交通事故で全損と判定した車をネット競売にかける・・・初年度は1万4千台程度の全損車を競売にかける計画」とのことです。
 競売による利益は、保険会社のものなのでしょうか、なにか腑に落ちませんね。

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