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NO。124 円相場巨額介入と国債大量発行  (2004.3.15)
 
 政府と日銀による“円売り・ドル買い介入”は昨年1年間20兆円、ここ2ヶ月で10兆円に上るというかってない巨額です。
 結果、2月初旬に円相場は1ドル105円をピークにして円安に転じ政府・日銀が目指すという1ドル115円の水準を窺がう動きに変りました。昨年来、デフレ経済からの脱出、景気回復を図り中小輸出企業の採算性の悪化防止のためにも円高阻止が必要と円売り・ドル買い介入を繰り返してきました。米国での双子の赤字が深刻化するなか、市場原理にまかせているとドル安が強まる、対米輸出に景気回復を依存せざるを得ないわが国は大いなる危機感を持っているのです。
 
しかし、円高が沈静化してもこの動きは変りません。今では
、“円押し下げを狙う巨額介入、その狙いは何処にあるのでしょうか?すわ「マネタリゼーション(貨幣増発)」かと話題を呼んでいます。円売りドル買いで得たドル資金の大半は米国債に投資されていますが、市場に放出された円資金は日本の株式や国債に還流しています。為替管理政策と金融緩和政策をミックスした景気刺激策といえます。
 

 
2004年度の国債発行計画は対前年約15%増の162兆円で過去最高の水準です。内訳は、新規発行の国債が約36兆円で国の歳入に対しての国債依存度は44.6%となり過去最悪の水準となります。残りの約125兆円は過去に発行した国債を償還するために発行される借換え債なのです。その結果、普通国債の発行残高は2004年度末に483兆円、財政投融資などの国債を加えると600兆と巨額になります。
 
政府の借入金を含む債務は2004年度末で約550兆円、地方自治体の債務を加えると720兆円に達します。もし金利が2%と仮定すると、約14兆円が利息で消えているのです。2004年度の予定税収が40兆円超ですので、もう国の財政は借金地獄の火の車、返済どころか金利上昇にさえ耐えられない体質になっているのです。
 一昨年、海外の格付機関によりわが国の国債の格付がそれまでより2段階引下げられたのは記憶に新しいところです。わが国の国債の信用度は米・英・仏・独等のAAA(トリプルA)に比べてA(シングルA)、イスラエル、ギリシャ、南アフリカ、ポーランドと同格であり、1つ上のランクA+にはボツワナなどがランクされ物議をかもしました。ボツワナとは何処の国?アフリカ大陸で南アフリカの北、内陸部の国、世界一象が多い自然豊かな国、しかもわが国がさまざまな援助をしている国なのです。当時の塩川財務大臣は「日本国債はAAAであるべき」と抗議しましたが、返すあてもなく金利支払に追われるほどの巨額な借金
に苦しむ国の格付はA+で当然とけんもほろろでした。 

 
巨額の国債残高、借金に苦しむわが国、政府・日銀はインフレを密かに願っています。かってのバブルの前夜に似てきた感がする、いや米国債・日本国債・株式暴落の懸念が出てきたと侃侃諤諤の議論が生まれ始めています。
 何か潮目が変るのだけは間違いないようですね。


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