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NO。120 新型個人向け国債 (2004.2.16)
 
 財務省は、2005年始めに新しい個人向け国債の発行を検討していることを明らかにしました。
 「新型個人向け国債」は販売単位は1万円で満期は5〜6年、固定金利で通常の5年国債よりやや低い金利水準、今のところ大手銀行の5年物定期預金の金利が0.1%程度ですが、それより高くなるようです。満期前に中途換金しても、手数料を払えば政府が元本を全額償還してくれるという特長を持つようです。

 既に発行している個人向け1万円国債(コラムNO.112ー「検証!1万円個人向け国債」を参照ください)は昨年3月第1回発行以来低空飛行を続けていましたが、発行金利が0.77%となった第4回債(10月10日発行)より人気急上昇です。ちなみに本年1月12日発行の第5回債の発行金利は0.62%と引き続き高い水準です。次回は4月12日が発行日となります。しかし、個人向け国債は変動金利で満期が10年と長いため、比較的期間が短く固定金利のものが欲しい、しかも元本は確保したいという個人のニーズに合わせたのが「新型個人向け国債」なのです。

 こうした「新型個人向け国債」発行計画の背景には「“豊かな国民”と“財政火の車の国”」の構図が有ります。
 国民1人当り500万円、700兆円に届こうとする国の借金、国民1人当り350万円で発行残高が450兆円に届こうとする普通国債、そして2004年度の国債発行額は過去最高の160兆円になるという。国の財政はまさしく、借金返済のために借金を繰り返すという、借金地獄なのです。
 過去の国債大量発行のつけで大量償還を迎え、国債の借り換債発行を安定的に行なわねばならないのです。しかし、国債保有シエアーをみる、金融機関が約47%、郵政公社が約24%、中央銀行などが約22%と、それぞれは消化不良を起こすほどの保有になっています。ちなみに国民の保有はたったの2.3%なのです。まして、今後の金利上昇局面での国債暴落不安の可能性も否定できないとなると、安定して購入してくれる先を考えておかねばならないのです。

 そこで目に付けたのが、“豊かな国民”が保有する金融資産1400兆円なのです。
 既に発行している1万円個人向け国債は昨年春のペイオフ完全解禁による個人マネーの取り込みを図りましたが、ペイオフ完全解禁は2年延期となりました。いよいよ、来年のペイオフ(預金などの払戻し保証額を元本1千万円とその利息までとする措置)が視野に入りだしました。
 
 今春から「物価連動国債」の発行も計画されているようです。脱デフレ宣言間もないのでしょうか。生鮮を除く全国消費者物価指数に連動して、元本や利子が増減する仕組みです。インフレ連動国債とも呼ばれ、欧米ではこのタイプが国債の主流になっています。
 
 さまざまな商品性を持つ国債を発行し、保有層を国民に広げたいと画策する国。
 巨額な個人の金融資産を巡り攻防の第2幕が上がろうとしています。攻めるのは国、守りは国民の構図です。
さ〜結末はいかに!?
 


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