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NO。112  検証! 1万円個人向け国債  (2003.12.22)
 日経流通新聞が発表しました「2003年ヒット商品」にはじめて金融商品から「個人向け国債」が選ばれました。松本幸四郎さんや小雪さんを起用して7億円を超える宣伝費を投入しての大宣伝です。本年度は計5回の販売が計画されましたが、3回目までは売れ残りが有りましたが4回目で初めて完売しました。
 その、冬の個人向け国債・「第5回個人向け国債」の募集が12月10日から始まりました。発行予想額は9500億円を超える見通し、ちなみに第4回の発行額は9432億円で徐々に人気急上昇です。ここへ来て特に大手証券会社による活発な販売が目立ちます。
 人気の秘密、その裏に潜むリスクを検証してみましょう。

 「第5回個人向け国債」の概要は・・・
 1、初期利子は0.62%
12月2日の10年物国債入札の際に決定された基準金利は1.42%、そこから定められた0.80%を差し引いて0.62%と決定されました。
 2、発行日は2004年1月13日。
通常は10日の発行ですが、1月10日は土曜日で3連休に当たりますので発行日は13日になります。
 3、発行予定額はなし。
第4回から発行予定額は定めていません。金融機関から申請のあった額は全て販売する方針です。
 4、利払い日は年2回、毎年1月と7月の10日。
初回の利子支払日には6ヶ月分の利子が支払われますので、6ヶ月に満たない日数   3日分の利子相当額を調整する必要があります。そのため、あらかじめ購入時に初回の利子相当額3日分を支払わねばなりません。
 5、利子は変動金利。
半年ごとに支払われる利子の利率は実勢金利に応じて半年ごとに変動します。しかし、利率の下限は0.05%と決められています。
 6、中途換金が出来ます。
満期は10年ですが、発行から1年経過後はいつでも中途換金可能ですが、ペナルティとして前2回分の金利相当額が支払わねばなりません
 7、申し込みは額面1万円単位です。
 

  いいことづくめの個人向け国債ですが、いくつかのリスクや留意点があります
 1、かっての郵便局の定額貯金とは違います。
利息が利息を生む複利商品ではありません。利子は半年ごとに支払われます。
利息をどう管理するかが重要です。
 2、将来、元本が殖えて戻ってはきません。
額面1万円は1万円として償還されます。もしインフレの場合は価値が下がることになります。
 3、短期での解約は元本割れの場合もあります。
1年で解約の場合も前2回の利子相当額を支払わねばなりませんが、その場合に利子受け取りの際に源泉徴収された20%の税金は戻されませんので、厳密に言えばその分だけ元本を割ることになります。
 4、ペーパレス国債です。
国債を券面で保有し、タンスの中にしまっておくことは出来ません。管理口座を金融機関に開設しなければなりません。
 5、国債口座管理費用がかかります。
購入した国債を預けておく口座を開設しなければなりません。金融機関によっては管理料が必要です。

 ゼロ金利の今日の情勢では0.62%はかなり有利であり、さらに将来金利上昇の可能性を感じ取り人気急上昇中です。でも、「当面使うあてのない余裕のお金で長期保有、利息はしっかり管理する、管理費のかからない金融機関を選ぶ、低金利時代のお金の避難先として考え金利上昇の局面ではより有利な運用を選択する」等が個人向け国債を購入するときのな大切な考え方ではないでしょうか。
 国が発行する国債だから100%安全なんて軽く考えずに、虎の子のお金は慎重に大切にしましょう。


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